トライアルシナリオ

アルサングの巨狼を討て

illustration:鳴蚊嶋五連/8mix

このページの使い方

まず、前のページでPBWの仕組みとリアクションの書き方を理解しましょう。次に、PBW『BLACK DANDELION』をのぞいて、世界観をイメージしてください。 そこまでできたら、いよいよトライアルワークの「実践」です。 本ページには小説風の「シナリオガイド本文」に続いて、プレイヤー向けに必要な情報が整理された「ゲームマスターコメント」、そしてこのシナリオガイドに3人のキャラクターが参加したものと想定して「3人のキャラクター情報(プロフィールとアクション)」が掲載されています。 キャラクター全員を登場させて絡ませながら、1つのリアクションを結末まで書き上げてみましょう。 ※「BLACK DANDELION」の世界設定と異なっていても問題ありません。 ※リアクションの文字数は2400~3000文字(1キャラクターにつき800~1000文字)とします。

シナリオガイド本文

 赤茶けた風がゴオと吹き抜けてゆく。  ここは監獄都市の中心地から離れた、アルサングと呼ばれる荒野。  見渡す限り、岩と砂。巨岩の影から、ざりざりと砂を噛む音が聞こえてくる。乾いた木の歪む音が重なる。  やがて現れたのは、古びた馬車だった。  荷台から降りてくる者たちに共通するのは、その手につけられた大きな手錠。  ──囚人たちである。  手錠と言っても鎖は見当たらず、大きなブレスレットのようでもある。  おかげで武器を持つその姿は、わりと様になっていた。 「目を逸らすな」  いつの間に降りたのか、大きな岩の上に姿勢よく立つ看守が遠くを見つめる。  もうもうと舞い上がる砂煙。  その向こうから、虹色の輝きを放つ何かがゆらり揺らめきながら、ゆっくりと近づいてくるのが見えた。 「冗談だろ……?」  つぶやいた囚人のその前へ、砂塵を引き裂くようにして現れたのは、小山のごとき巨体を誇る一頭の狼だった。  地の底から響くようなうなりを上げ、爛々と輝く瞳で囚人たちを睨めつける。  巨狼の背には、虹色に輝く結晶がいくつも生えている。発達し膨張した筋肉が身体を脈動させるたび、結晶同士が擦れ合い、軋むような不協和音を立てた。  ゆえに巨狼は、『軋り狼』と呼ばれている。看守は要らぬ情報を呟き終えると、毅然と告げる。 「進め」  ひるんで後ずさる囚人たちに、有無を言わせず討伐を命じたのだった。  彼らには、それに抗う術はない。立ち向かい打ち倒すことだけが、この地で命を繋ぐためのただひとつの手段なのだ。  ある囚人は、意を決したように武器を構えた。 「どのみち退路なんてないさ」

ゲームマスターコメント

▼概要 あなたのキャラクターは囚人なので、看守の命に逆らうことはできません。 刑務作業の一貫として、荒野に現れた敵を討伐しましょう。 強敵なので、心して挑んでくださいね! ▼勝利条件 勝利:『軋り狼(きしりおおかみ)』の討伐 ※『軋り狼』を逃がしてしまったら、それは敗北。失敗です。 ▼舞台 荒野『アルサング』の巨石群。 周辺には大きな岩、変わった形の岩が点在している。身をかわしたり隠れるのに使えそうだ。 ▼敵『軋り狼』 全長5メートルにも達する巨大な狼。 背中に虹色の結晶が数本生えている。 巨体に似合わぬ俊敏な身のこなしで、爪や牙による攻撃を仕掛けてくる。 生命力が強く、非常にタフ。 背中にある結晶を砕くことで、完全に倒すことが可能です。 ▼その他 ・看守はバトルに参加しません。気まぐれに助言してくれることもあります。 ・このシナリオに参加したキャラクター以外にも、モブ囚人が数名います。自由に描写できます。

キャラ情報1:VD

キャラポトレ
illustration:ナド

名前:VD(ゔぃーでぃー) 肩書き・あだ名:義賊団の首領 マガリ:獣人マガリ 性別:年齢:18歳 身長:165cm 体型:普通 目の色:髪の色:長所(性格):世話好き、ツンデレ 短所(性格):気が強い、意思が弱い 一人称:あたし 二人称:呼び捨て 口調・語尾:~だよ、~かな、~し、~だし 自由設定: 気が強くて意地っ張り。他の囚人や看守とよく衝突している。 その実、内面は素直で弱さを抱えていて、心の中で焦ったり弱音を吐く。 監獄都市にやってくる前は、盗賊団の首領として国中に悪名を轟かせていた。 現在は義賊として、力弱い囚人のため暗躍している。

▼アクション[プレイヤーの目的] かっこいい活躍を見たい! ▼アクション[キャラクターの目的] こんなとこで死ねないし ▼アクション[キャラクターの行動] ヤバイ獣の討伐なんて、サイアク。やってらんないし。 けど放っといたら、他の囚人がやられちゃうかもしんない……そうなったらあたし、きっと自分を許せないよ。 しょーがない、いっちょやったるし! って、こんなにデカいの!? 強そ~……! 「び、ビビってねーし!?」 あたしは身軽さと、自慢の爪の鋭さで戦う! 敵のふところに潜りこんで、アビリティ『獣戦技・蒼爪斬』で攻撃する。 「あたしだって、やれるんだ……!」 上手くやっつけられたら、ほっとひと安心。 えっ、よくやったなって? みんなのために頑張ってたな、って? 「そんなんじゃねーし!」 ▼アビリティ(特殊能力) 『獣戦技・蒼爪斬』 渾身の力を込めて爪を振り上げ、地面から爪状の衝撃波を生じさせ、対象を切り裂く

キャラ情報2:狼狩のハーベイ

キャラポトレ
illustration:ナド

名前:狼狩(おおかみがり)のハーベイ 肩書き・あだ名:寡黙な狩人 マガリ:機甲マガリ 性別:年齢:38歳 身長:180cm 体型:大柄 目の色:髪の色:長所(性格):意思が強い、クール 短所(性格):無口、粗野 一人称:おれ 二人称:呼び捨て 口調・語尾:~だ、~ぜ、~か、~かい? 自由設定: 過酷な世界を生きのびてきたタフガイ。いつも余裕の笑みを絶やさない。 どこか物事を斜に構えて見ており、シニカルな物言いをする。 監獄都市にやってくる前は、人に成り代わる人狼を見つけ出し、駆除する狩人だった。 姓はなし。故郷では職業で個人を表わす風習があったため。 赤いマフラーは失くした恋人の形見らしいが、あまり語らない。

▼アクション[プレイヤーの目的] 渋いところを見せられたらいいな ▼アクション[キャラクターの目的] さっさと終わらせよう ▼アクション[キャラクターの行動] まったく。今日は狼の怪物か。 おれの知ってる狼とは、ちょっと違うようだがな。 「ま、嬉しいね。退屈せずに済む……」 いつもの紙煙草に火を点けつつ、アビリティ『内部機構・投射』で右腕の義手をライフルに変形させる。 弾丸は装填済み。仕掛けは上々。 「さあて……楽しい楽しいお仕事の始まりだ」 味方の配置を待ってから、狼の結晶を狙撃する。傷でも入れば御の字、砕ければ最高だ。 俺は前衛の味方の後方に位置し、常に結晶を狙うことにしよう。 「撃ち抜くぜ」 さて、どうなるやら。 死人が出なけりゃいいがな。 ▼アビリティ(特殊能力) 『内部機構・投射』 機甲化部に格納された投射武器パーツを展開し装備する

キャラ情報3:アンリ

キャラポトレ
illustration:橘知怜

名前:アンリ 肩書き・あだ名:古書の守り手 マガリ:夜魔マガリ 性別:年齢:22歳 身長:178cm 体型:やせている 目の色:髪の色:長所(性格):上品、真面目 短所(性格):高飛車、プライドが高い 一人称:二人称:君、貴女、貴様など 口調・語尾:~だ、~か? 自由設定: 気品ある振る舞いや言葉使いは、育ちの良さを感じさせる。 しかし高慢なところがあり、激昂しやすく、他者とは打ち解けにくい。 疑い深く、警戒心も強いが、一度認めた相手には信頼を寄せる。 謎めいた監獄都市の情報や遺物を収集しており、深い知識を持つ。

▼アクション[プレイヤーの目的] 知性派な戦いぶりを見せたい ▼アクション[キャラクターの目的] ふん。僕ひとりで十分だ ▼アクション[キャラクターの行動] アンリは協調性がありません。 他者をあまり信用していないからです。 でも一度打ち解ければ、深い信頼を寄せてくれるタイプです。 「ふん。こんな獣など、僕ひとりでも十分だ」 プライドが高く自信があるので、ひとりで倒そうとします。 自分だけで倒すことができれば、他の囚人が怪我をしたり死ぬ機会も減るのだから、無駄なことをする必要はない、という考えでもあります。 なるべく一定の距離を保ちながら、アビリティ『魔法・爆炎』を撃って攻撃します。 まずは足を狙って動きを鈍らせます。 「貴様、何をやっている!」 他の人が予想外の行動をすると、怒ります。 でもそれが上手くいったりすると、感心して、素直に自分の非を認めます。 「なるほど、僕が浅慮であったようだ。すまなかった」 ▼アビリティ(特殊能力) 『魔法・爆炎』 中距離の対象へ、燃え盛る火球を射出する。対象へ燃焼を付与する

トライアルが終わったら

お疲れ様でした。 書き上げたリアクションは、こんな風に使ってみましょう。

  • X(ツイッター)やpixivなどに公開して、誰かに読んでもらう。
    (ハッシュタグなどは自由ですが、よかったら「#PBWトライアル」でお願いします)

  • PBW『BLACK DANDELION』のゲームマスターに応募して、運営部に読んでもらう。
    (講評はしていません。本当に活動する意思がある方をお待ちしております)

  • こっそり1人で読み返して、さらに練習する。

  • このことは忘れて、PBWプレイヤーとして楽しむ。

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ブラック・ダンデライオン